「おーれーはジャイア～ン、ガキ大将～、天下無敵の男だぜ～…」
次男が歌を歌いながら歩いている。そうとう酔っ払っているな。呂律が回らないみたいだ。

そして俺のいる部屋を勝手に開けた。

そして俺の肩に腕を回してきた。とても酒臭い。

「おう、兄ちゃん。やっぱりここに居たんだな！桜子が案内したんだろ？あいつならぜーったいここを選ぶぜ。」

「え？それはまたなぜ…」

「あいつな、美鈴の野郎の部屋にはだーれも入れたがらねえからなぁ。

それにさーあ、兄ちゃん美鈴そーっくりだなぁ！」

え？

「似てますか？」

「おーにてんよ。すっげぇ似てる！浴衣着てっからもっーと似てる！その浴衣も美鈴のだしさー。だーったら桜子のやつ、美鈴の部屋でもよかったのに～」

つまり…

「桜子さんは美鈴さんと仲が良かったんですか？」

その答えを聞くところで誰かがドアをノックして入ってきた。

亜樹奈さんだった。

「お兄さんちょっとゴメンね。おじさま！電話だよ！」

亜樹奈さんは次男に電話を渡す。

「はぁ～い…もしもーし！龍ちゃんでーす！…なぁ～んだお前かよぉ…うん…」

次男はとても酔っぱらっているがきちんとビジネスのことを話していた。