俺をもっと利用して?

紗兎side

なんだかここ薄暗いな、

人こないし。学校にこんな場所あったんだ。

「紗兎ちゃん」

「こっち来て」

「はい!」

どうしたんだろ

ギュッ

「…えっ」

「紗兎ちゃんといると落ち着くなぁ」

「は、へ?いきなり抱きついてどうしたんですか?」

「さぁ?」

いきなりどうしたんだろ

嬉しいけどなんか違う、、

なんで愛のこと考えちゃうんだろ、

モヤモヤする

「紗兎ちゃん」

「はっ、はい!」

え?

顔、近ずいてくる、まさか、

「おい」ギュッ

「…え?」

瞼を開いていたのは悠先輩じゃなくて愛だった。

「今何しようとした?」

「何って、キスだけど?」

「お前彼女いるって聞いたけど?」

「…え?悠先輩…?」

どういうこと…?

「っ…あと少しだったのになぁ」

「…どういうことですか?」

「実はさ紗兎ちゃんのこと結構タイプだったからさ、僕のものにしようと思って」

ひどい、

「…え」

「でももうバレたしいーや!」

「ばいはーい」バシッ

愛…?

「…えっと何かな?愛くん」

「ふざけんな。」

「ふざけてなんかないよ紗兎ちゃんがタイプだったんだから仕方がない!」

「もう紗兎に関わんなよ。」

「言われなくてもそーするつもり!じゃーね!」

もう疲れた、皆結局いなくなって、みんな、
みんな、

「…紗兎、大丈夫か?」

「…今更何?」

こんなの八つ当たりじゃん、

「え…」

「私の事裏切ったくせに!」

何言ってんだ私。

「…それは、」

「ずっと一緒にいるって言ったのに結局離れていったじゃん!」

「…お前が離れていったんだろ、」

「…え?」

「…どういうこと?」

「俺はお前とずっと一緒に居るつもりだった、でもお前はあいつの話ばっかして、俺の事なんて見えてないってぐらいあいつのことで笑って、」

…!愛、泣いてる?

「必死に追いかけようとしたけど、追いつかないぐらい前に行ってて、」

「俺がいても、邪魔なんじゃないかって、」

私、愛のこと全然考えてなかったんだ、

「俺、紗兎のこと好きなんだ。」

「…え?」

愛が、私の事…?

「紗兎が楽しそうに話すのとか見ててすげぇ幸せって感じる。」

「俺と、付き合って欲しい。」

その瞬間今まで分からなかった心のモヤモヤがなくなった気がした。

嬉しくて、悠先輩では感じられなかった感情。

これが、好きってことなんだ。

「私も、愛が好きなんだって今ようやく気づいたよ。」

「…え?」

「ありがとう、」

「うん」ギュッ

その瞬間愛は思いっきり抱きしめてきた。

今までに無いぐらい幸せな顔で、

「大好きだよ」

「俺も、ちゃんと紗兎が好き、」

愛の顔はとっても赤かった。

私も今赤いのかな?

「これで俺を利用し放題だな」

「じゃあさ私のことも利用してよ!」

「わかった、その代わり」

「俺をもっと利用して?」