明暗フェイス

私の中でもう




剣山=ぺなのだ。




それが妙に引っ掛かった。



「こんな変な症状が出るなんて、マジどうしよ〜」




亜紀が深刻な声を出せば出すほど、私にぺというフレーズが効いていた。




私の頭の中に、韓流スターが現れる。




茶髪でメガネをかけたマフラーの似合う彼。





「アニョハセヨ
私、先端恐怖症イムニダ。」




そう言ってにっこりと白い歯を見せた彼が、




「サランヘヨ」




と言って私に優しく剣山を差し出す。