「謝る必要なんてないよ。だって、僕は高校の頃からずっと結衣ちゃんが好きで、こうなりたいと望んでいたから」

「えっ……」

突然の告白に結衣は戸惑う。しかし、翔は真剣な目で「僕は誰にでも優しいわけじゃないよ」と言われた。

「ずっと、あの彼氏と早く別れないかなって思ってた。だって別れたら結衣ちゃんと付き合える!僕が結衣ちゃんを幸せにできるんだから」

微笑む翔を見て、結衣はぐるぐると感情が渦巻く胸に触れる。翔は優しく、一緒にいると居心地がいい。しかし、恋や愛があるのかと言われればわからない。

「君のことが好きだ。僕が幸せにしたい。ねえ、僕とお付き合いしてくれませんか?」

翔にまっすぐ見つめられ、「私、翔くんのこと恋愛的な意味で好きかわからない。あなたのことを、失恋した痛みを誤魔化すために利用しているみたいになっちゃう気がする」と正直に話した。すると、優しく頬を包まれる。利用するかもしれない、そう言われたはずなのに翔は嬉しそうだ。

「いいよ、利用してくれて。必ず好きにさせるから」

翔に唇を奪われ、結衣の思考が一瞬飛ぶ。翔のキスは止まず、気が付けば結衣はまたベッドに押し倒されていた。