───放課後。


「桃花ー、一緒に帰ろー!」

「うん!」


今日はさすがに、しまさん居ないよね…?
昨日ダメだったからって今日もいるとは考えにくい。


「ん?ねぇ、アレ誰だろ?」


クミちゃんに言われ窓の外を見ると校門の前に北高の制服を着た人が立っていた。


「あれは…っ!」


間違いなくしまさんだ。きっとマンションに行っても桜庭くんが居ないから学校に直接来たんだ。


「桃花知り合い?」

「いや、えっと、そんなんじゃ…」


どうしよう、なるべく回避したい…!


「クミちゃん今日裏門から帰らない?」

「え?別にいいけど…」


しまさん、ごめんなさい。桜庭くんは今日学校に来ていません。