桜庭くんが目を開けて体を起き上がらせた。
やっぱり、顔が赤いしどこかいつもと雰囲気が違う。



「アオイはおれとしまの事を知ってるヤツでね、ちょくちょくしまの事知らせてくるんだよ」


「そうなんだ…」


「まあそれと同時にしまはアオイがおれと連絡取ってること知ってるから、色々言われてるらしいけどね」


「そっか…」



桜庭くんは、しまさんと極力関わらないようにしてるって前に言ってた気がする。それをちゃんと守ってるんだ。



「…具合、どう?」


「頭痛いけど、さっきよりかは全然いい。」


「熱計ってみよ?」




38.7℃、さっきと変わらないままだ。




「桜庭くん、やっぱり帰った方が……」