金髪のヤンキーとか、メイク濃いめのギャル達とも普通に笑って会話できる人。


なんかこう、上手く言えないけど桜庭くんにはここをまとめられる力があるとおもう。



「じゃあ反対意見がないみたいなので、出席番号順にクジ引いてもらいます。まず1番の人から…」



昨日、校舎裏で煙草を吸っていたのはほんとうに桜庭くんだったのかな…?



自分の目で見たはずなのに、信じられない。
あれは桜庭くんに似た人だったりして…



「次、椎名さんどうぞ」


「……へ?、あぁ、すいません」



急に桜庭くんに名前を呼ばれてドキッとした。
大丈夫、今はただクジを引きに行くだけ。



「……なにボーッとしてんの」



クジを引きに教卓へ近付くと桜庭くんに耳元でコソッと話しかけられた。…やっぱりこの人、みんなを騙してる。



「近くの席になれるといーね」


「桜庭くんとなんかなりたくないしっ」