「おおお、重かったよねごめんね!!」

「いや別にそれは問題なかったんだけど」

「けど…なに?」

「櫻に『お前のその中途半端な行動が桃花を傷付けてるんだ』って言っちゃった。余計なことしてごめん」

「…ううん、いいのありがとう。」


紫花の前じゃ、わたしのところなんて来れないよね。
紫花を無視することなんて出来ないもん。


「そう言えばさっきじゃがバター食べたいって言ってたよね。買ってくる」

「…えっ、ちょ待って……」


わたしが言い終わる前に桜庭くんは保健室から出ていってしまった。


出来れば今は1人にしないで欲しかった。
誰かにそばにいて欲しかった。


桜庭くんが保健室を出てからまだ時間が経っていないのに、待ってる時間がすごく長く感じた。