「…っ、パパ!?」

「少しは物分りが良くなっているかと思えば何一つ変わっていないじゃないか!」

「…」

「やはり親父に預けていたのが間違いだったな。桃花、お前はしばらく飯は抜きだ。いいな?」

「…」

「さあ紫花行こう」


そう言って紫花の手を取り部屋から出ていった。
…今のって、わたしが悪いの?

でも、自分の身を守るために奏橙くんとは別れた方がいい。
そう思ってポケットから携帯を取りだしたのに、なかなか送ることが出来なかった。

「うぅ…」

どうしてわたしはこの家に産まれてしまったんだろう。
居場所なんか、どこにもないのに。

好きな人を好きでいるとこでさえ、許されないなんて。

「…奏橙くん…」