時刻は、午後7時50分

管理人の話を聞きに支度を終えてドアを開けようとした、瞬間。

『ピンポーン』

インターホンがなった。

「はーい」とドアを開けながら言うと
そこには

如月 空が居た。

え？どうしてここに？

「迎えに来た 早く行くぞ」

そう言うと彼は、エレベーターへ向かっていった。

私は、その後に続いて歩いた。

「あっ！あの！！」

彼は、歩きを止めて振り向いた。

「如月 空さんですよね？モデルの…」


「ああ そうだけど なにか」

「あの苗字って変わったりしてますか？」

急にあんまり喋ったことない人にこんな事聞かれるなんて相手は戸惑うと思った。だけど気になった。

「変わってるけど それを知ってどーすんの」

彼は、そう冷たくつぶやく。

「もしかして前の苗字って鈴木だったりします？？」

一瞬彼の表情が変わった気がする。
けどすぐに

「ちがう」

そう言われた。

あぁやっぱり違うんだ。
そんな偶然なんかないんだ。

「いきなり聞いてすみませんでした。」


管理人さんの話を聞き終えて私達は、各自の部屋に戻った。