僕は咄嗟に手を離した。
「ごめん……」
「それと君…じゃない。私の名前……朱里だから」
それだけ言って彼女は公園を去っていった。
でも、僕は追いかけはしなかった。
だって名前で呼びあうことは友達の証みたいなものだって、芽依が教えてくれたから。