甘えたいと甘やかしたい

「先生、俺ら帰ります」

私の腕をひいて強引に部屋を出ようとする

「おい!無視するな!照れ野郎!」

「おお~!お前らもあんま羽目外すなよ!」
止める様子がない…

先生はひらひらとのんきに手を振ってきた

「かのちゃん!千絵!」

「「あれは柚葉が悪い、またね」」
ハモった2人の声を合図に歩き出すなぎちゃん

「あ、あのなぎちゃん!も、もうちょっとあそこにいたいな~?」
どうにか引き留めないと身が危ないと感じ、焦りながら話しかける

「ゆず、もう一回言ってみて」

ひぃっ…!?

なぎちゃんの声が低くてやばいと感じた

「う…………な…」
もう一回言ったらどうなるか分からないから怖い

「うん、言わないなら帰ろうね」

「……………」