ほどなくしてすぅちゃんは泣き止んで、私はすぅちゃんの隣に座り直した。
「あのね、私のお母さん、すっごく勉強に厳しくて、」
「うん。少しずつでいいよ」
「それで、美雨が帰った後とか、結構怒られてて、」
「えっ…、うん、」
「勉強頑張って1位取ってるんだけど、満点取ってないからって、すぐ怒られちゃって、いつも言い返せないんだけどね」
「でも今日は、美雨が庇ってくれて、本当に嬉しかったよ」
「庇ってないよ、本当のこと言っただけ。いつもすぅちゃんに甘えてばっかりだから、誤解はきちんと解いておきたくて」
…本当に、
「いつもありがとうね、これからもよろしく、純麗」
そう言って、すぅちゃんに抱きついた。
…ていうか、
「てゆーかさ、すぅちゃんこの部屋の香水変えた?」
「へ??」
突然話題が変わったことに驚いちゃったのか、大きく目を見開いたすぅちゃん。
「この前ラベンダーみたいな匂いだったのに、いろんなお花の香りする!!」
そう笑うと、すぅちゃんの顔に笑顔が戻って。
ちょうどそのタイミングで楓羽さんが戻ってきたけど、
良かったです、と口パクで言ってくれた。


