甘えたがりの4時起きちゃん



むぅ〜っ、と頬を膨らませてると




「美雨は彼氏とかいないの?」


今回も相変わらずビジュが最高な玲緒に話しかけられて。



「いや、いないどころか今まで1人も」

「は?それで?いや、ありえないわ…あぁでも、近づけないのかもしれないなぁ」


“ありえない”から先はゴニョゴニョ言っててわかんなかったけど、

“それで”ってどういうことだろ。



首を傾げていると、今日は玲緒に連れて来られたらしい、ことちゃんが目に入る。



まだ少しカメラさんとかが話してそうだったから小走りで近づく。



「こーとちゃんっ!!」

「わぁっ!!」



メイクや服装が崩れない程度に抱きつくと、ことちゃんは肩を震わせた。


「やっほー、元気?」


「うん、びっくりしたぁ、急に来るんだもん」

「えへへ、あのね、ことちゃんにお願いしたいことがあるんだけど…」



「え?いいよ、できる範囲なら何でもする!!」

「中3までの内容、4分の1くらい休んでたから、結構分かんなくて…」


ことちゃんは私より1つ年上の高校2年生で、全国、いや世界トップレベルの頭脳をもつ限られた人らしい、と玲緒から聞いた。


…しかも、玲緒も頭良いのにそれを越すくらいだとか。