お富ちゃんと買い物にいくことになった
俺は次に


豆腐屋さんの、浦原屋さんにきた。


浦原屋さんは

ご夫婦と息子さんで商っており、

奥方の、お小夜(おさよ)さんが

接客し、

明日の分の豆腐の仕込みを

店主の恵比助(えびすけ)さんと

数え年18歳になる
息子の亮造(りょうぞう)さんが

奥でしていた。


挨拶をして

豆腐を買い、店を後にした。


因みに、亮造さんは、おはる義姉さんとは

恋仲である。

清らかな男女交際であるようだけれども

土井良義父さんは、働き者の亮造さん

を買っていて、

亮造に稽古も付けたりしている。

亮造さんは筋がよくメキメキと強くなって

行ったが、俺が敵わない大人の一人でもあ

る。



ところであとは魚屋さんだけなのだが

魚は脚が早いので

後回しにして、お富さんを甘味屋さんに

連れて行って休むことにした。