「調理班に蜜壽様へお菓子を手配してもらうよう頼んでいてちょうだい」



「はっ…………!!!!雌於様!!!!」

蜜壽様とは私が中学一年生の時に出会った。
蜜壽様の御父上でいらっしゃる鋼輔様に親のいなかった私がヤンキーに絡まれていたところを助けていただいた。

「お嬢ちゃん、うちで働かないかい?うちの息子の世話をしてほしいんだが…」

私を助けてくださった鋼輔様の役に立ちたかったし、なんせ子供は大好きだから、私は、星芽組で働かせていただいた。
まさか蜜壽様が私より年上でいらっしゃったとは、聞いたときはびっくりした。
実は蜜壽様の虜になってしまっていたりもする。




ピロロロンピロロロン


「……はい。蜜壽様どうなさりまし…「今すぐ知見を連れてこい!!」


「きゅ、急ですね。しかしながら知見さんは、ただいまいらっしゃりませんよ。」

知見(しらみ)さんとは、蜜壽様の側付き人の方である。

「わたくしが向かいましょ…ブチッ

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



何なのですかもう。


蜜壽様は私が高校生になってから、機嫌が悪い。
高校は別々なのに…