今日から龍崎と早乙女が順番に家庭教師をしてくれることになっている。

理数系は龍崎が担当して、文系は早乙女と分担された。

初日の今日は龍崎が担当してくれている。

「恵美様、先ずは理解度を知りたいので、テストからさせて頂きますね。」

最初からテストとは厳しい。
しかし、指導してもらうには仕方ない事だろう。

テストは終了し、その場で龍崎はテストを確認する。
テストの採点をしながら、段々と表情が厳しくなる。

溜息をついた龍崎は片眉を上げた。
「恵美様、今日から基礎を徹底的にやり直しましょう。言っておきますが、私は厳しいですよ。覚悟してください。」

「ギャー!!」

夕食前に2時間、夕食後3時間、しっかりスケジュールは作られた。
もしも、受験までに間に合わなければ、さらに時間を増やすと言われた。
言葉の通り龍崎は厳しい。

ただ、間違えず出来た時には、一緒に喜んでくれる。
笑顔で頭を撫でられると、急に顔が熱くなった。