[湊人side]


‥‥何なんだあの可愛い生き物は。


夕日に照らされて赤くなっていた頬がすごく可愛かった。


っていうか、、


「僕、とんでもないこと言っちゃった〜〜‼︎」



高身長の子も好き宣言は如月さんに好きと言ったものと変わらない。



やっちゃったぁぁ!


で、でもきっと気づいてない‼︎そう信じよう‼︎うん。



少し幸せな気分になってちゃダメですか??








優太『いい加減、告白したらどうなの?雛も色々言ってくるんだけど。』



湊人「いやいや、無理だよ。流石に。」



優太『そんなんでいいのか??この前俺の先輩が言ってたけど、
   学校一のイケメンの須藤先輩が告白するんだってさ。』



・・・初耳だ。いや、まぁ彼氏じゃないから聞いてないのは当たり前なんだけど。



須藤先輩のことなら聞いたことがある。



バスケ部主将で勉強も模試で必ず全国10位以内には入っている。しかも高身長イケメン・・・。


ただ、自分に自信があるのか強引なところもあるって聞いたな。


如月さん、今回はokするかもしれない。


モヤモヤが止まらないまま昼休みは終わった。






いや、っていうか彼氏でもない奴が嫉妬してるって。


おかしな話な気がするわ。



放課後、部活に入っていない僕は帰ろうとしてた。


その時


『君のこと好きなんだよね。1回でいいから付き合ってみない?』


って、聞こえたんだ。嫌な現場に遭遇した・・・


あれ?如月さんと須藤先輩だ。


あ、そうか。告白するの今日だったんだ。


告白されまくっているのは知ってたけど、告白現場に遭遇したのは初めてだ。



モヤモヤとイライラが募る・・・イライラ?



ってかこれ盗み聞きじゃん。だめじゃん。


帰宅部の本気っていわれるくらい全力ダッシュで階段を降りてった。


冷静になってきた時、さっきの自分の感情について考える。


モヤモヤは分かる。嫉妬だ。イライラはなんで?


そういえばさっき如月さんを見て、自分のものにしたいって思った気が・・・。



あ、やばい。ついに彼氏でもないのに独占力が働いちゃった・・。



・・・僕は君のことが自分で思っているよりも好きです。