【コミカライズ化!7月28日配信!】5時からヒロイン

秋もぐっと深まって、ジャケットからコートが必要になって着た頃、園遊会が催された。
秘書課で頑張って作った賞品棚も、垂れ幕付きで豪華に作った。広報課に発注された以上の物を作って大満足。

「何だか意地になって作ったら、いいものが出来ましたね」
「文化祭を思い出しちゃいましたね」

秘書課の面々が、自画自賛で作った棚を眺めて満足していたとき、社長が労いの言葉をかけた。

「おつかれさま」
「社長、ありがとうございます」

秘書課の皆でお礼を言うと、部長がすかさず出てきた。

「よく出来ていますでしょう?」

何もしなかったくせに、こういうこところはちゃっかりしている。これも昇進するための能力かもしれない。

「ああ、力が入ってるな」
「ええ、目立たせようと頑張りました」

だから、何もしていないでしょう? 秘書の子たちとおもわず顔を見合わせる。みんな言いたいことは一緒のようだ。

「今日は、色々と大変なこともあるかと思うが、よろしく頼む」
「畏まりました」

ゲストが来るのは、午後の予定。夜は社員達の参加するかくし芸大会なるものがあるし、それを楽しみにしているようだ。

「お迎えの準備は、抜かりなく整っております」
「分かった」

通常の業務をしながら、ゲストを迎える打ち合わせも再度行う。今日は秘書課が一丸となってもてなさなければならない。いつも以上に気合が入っているのは、服装とメイク。仕事に力を入れなさいよと、突っ込みたくなるけど大目にみる。
まだ準備している会場も、次第に活気づいて、様子を見に社員達が集まってくる。
昼前のいい匂いは、お腹を刺激するにはもってこい。朝を食べていない私のお腹もなりそうで、おもわずお腹を押さえてしまう。