【あかねいろ】 Endless_eternal_Lovers(短編集①)

【別れの訳】
「なんだい、あんた姉さんをよくしってんのかい?」

達也はすこしためらったが、ありのままを話した。

「僕たちは、実は婚約までしていたんです。
由美姉も心から祝福してくれてました。そんな時、僕には様々な事がおきまして……。
母親をガンで亡くし、加えて会社が倒産し、職を失い、自暴自棄になりました。
だけど麻美はやさしく、僕にどんなことがあってもついていく、とやさしくいってくれました。
ただ……そんな彼女の優しさが、何故かその時とても重く感じて、余計に追い詰めらてるような気がして………ぼくは、なにもかも嫌になって、彼女の前から……姿を消しました……なにもつげることなく……」

老夫婦は、あえて黙って聞いていた。

「ぼくは、逃げるようにこの街を出たんです。
どこか遠くへと思い、北に向かいました。……」

マスターは達也の話しを一通り聞くと、意を決して早々に店を臨時休業した。

「いいかい、今から言うことをしっかりと聞くんだよ。」

この時がきたというかのように、老婆は急にはっきりとした口調で 達也に言いよった。