【ひととき】
「そしてあの子は、わたしらにね、突然こういったんだよ。」
葉巻に火をつけたマスター。
「いままで美味しい紅茶ありがとね、おじちゃん、おばちゃん…」
「突然の神妙な言葉とさ、無理のある作った笑顔にね、さすがにわしも何かあると思ってね、無理にでも話しを聞きだしたよ、そしたらね…」
言葉を詰まらせたマスター。一時、間をもち、続ける。
「どうしたんだい、お嬢ちゃん、どうしてだい?」
「もう、今日で最後にするの。………それにもう……彼を待つことが……」
「それ以上、あの子はなにもいわなくてね……毎年同じ日に、同じ格好をして同じ席につくあの子は、おまえさんを待っているということは、わたしらもとうにわかっていてね、何かしてあげれることはないだろうか、とこの時色々考えてね」
老婆が続く。
「主人はね、写真が趣味でね、それまで風景画ばかりだったんだけど、ほら、わたしらには子供がいないでしょ?
だからね、あの子がわたしらの娘みたいに思えてね。
店すぐ閉めて、日が落ちないうちに、むぎわら帽子が似合う砂浜でって、お嬢ちゃんを強引に連れてったのよ…」
と神妙に話す二人に、達也はまだ、話の流れを理解出来なかった。
「そしてあの子は、わたしらにね、突然こういったんだよ。」
葉巻に火をつけたマスター。
「いままで美味しい紅茶ありがとね、おじちゃん、おばちゃん…」
「突然の神妙な言葉とさ、無理のある作った笑顔にね、さすがにわしも何かあると思ってね、無理にでも話しを聞きだしたよ、そしたらね…」
言葉を詰まらせたマスター。一時、間をもち、続ける。
「どうしたんだい、お嬢ちゃん、どうしてだい?」
「もう、今日で最後にするの。………それにもう……彼を待つことが……」
「それ以上、あの子はなにもいわなくてね……毎年同じ日に、同じ格好をして同じ席につくあの子は、おまえさんを待っているということは、わたしらもとうにわかっていてね、何かしてあげれることはないだろうか、とこの時色々考えてね」
老婆が続く。
「主人はね、写真が趣味でね、それまで風景画ばかりだったんだけど、ほら、わたしらには子供がいないでしょ?
だからね、あの子がわたしらの娘みたいに思えてね。
店すぐ閉めて、日が落ちないうちに、むぎわら帽子が似合う砂浜でって、お嬢ちゃんを強引に連れてったのよ…」
と神妙に話す二人に、達也はまだ、話の流れを理解出来なかった。


