【あかねいろ】 Endless_eternal_Lovers(短編集①)

【尋ね人】
達也は、由美姉から受けた地図を便りに、海の方角へ歩いて向かった。

意外と近かったその寺院は、 海の風を受ける、丘の上にあった。

日が急激に傾き始めたこの頃、閑散とした寺院には、住職以外誰もみあたらなかった。

かなりの高齢なのだろう。
左足を引きずるように住職は、達也の元へゆっくりと歩いてきた。

「こんにちは」

達也は軽く会釈をし、
タイミングを見計らって住職に尋ねようとしたが、

「ここは〜いい眺めだや(ろ)?」

遠くを見ながら、独り言のように呟く住職。

「はい。」

「君は〜、尋ね人かい?」

「はい、ここを尋ね、待たせている人に逢いに参りました」

住職は、ゆっくりと笑顔を見せ、きた道とは反対側を指さして、二回ほど無言で頷いた。

達也は、住職に頭を下げ、導かれるように、道を進んだ。

一歩、一歩、山林の道を歩いていくと、その先には波打つ音が、段々と大きく聞こえてきていた。

大体、500mぐらい進んだころ、突然開けたと同時に、行き止まりになった。
そこには、地平線と沿岸線がすべて見渡せる、パノラマ・ビュー が広がっていた。

そして……………


ただひとつ、海風を四方から受け、夕日に照らされた……

”墓石”

があった。