【あかねいろ】 Endless_eternal_Lovers(短編集①)

【向日葵】
最優秀作品賞……
そこには、作品名として[あかねいろ][永遠に願う妖精][departure(出発)]と個別に題されていた。

順番に並ぶマスターの作品、すべてを統括するべく大項目として、妖精と恋人の”再会”………。
意味するものはただひとつ。達也と麻美……

[あかねいろ]
それは、外から”あの”喫茶店を写した一枚。窓際で一人外を見つめる、
青いワンピースの女性………

[永遠に願う妖精]、それは 海辺に一人佇む、せつなく悲しげな女性であった。そう、あの喫茶店で見た、あの海辺の写真である。

[departure(出発)]
向日葵が印象的な田舎の駅に、白いむぎわら帽子をかぶり青いワンピースを着て、はにかんだ笑顔で手を振る女性………

そう、そのすべてが
生前の麻美であった……


【受賞者の声】として、撮影者コメントがあった。そこには、マスターだけでなく、老婆も一緒に笑顔でおさまっていた。

達也はコメントを小さな声でつぶやいた。

「この作品は、恋人の男性をただ純粋に、幾年も幾年も、8月3日の夕暮れ時に待ち続けた、妖精のような美しい女性を元にシャッターを切りました。残念ながら、骨髄性白血病により、去年の12月8日に旅立ち、空に出発しました」

改めて、麻美の死に直面したと感じた達也。

駅で手を振る麻美が、自分に”おわかれ” を告げている、そう無理矢理解釈をした。

そして……