【あかねいろ】 Endless_eternal_Lovers(短編集①)

【変わった話】
”いつもと”は違う”入口”から奥へはいったマスターと達也。
当然落ち着かない達也に、

「とりあえずそこすわってれっ」

とやさしくいい、掘ごたつを指差した。
老婆は休んでいるのであろうか?おかってで、お茶をいれるマスターの姿だけが見える。

やがて、お茶を用意できたのか、お盆にのせて達也の元へやって来た。

「しかし、運命とは、ときに神秘的で、極めて皮肉なもんだのぅ〜」

静まり返る和室に、マスターのお茶を啜る音がなる。

「ところでおまえさん、今日は何の日か、わかるかね?」

「…………」

達也は黙っていた。

「ん?わからんのかえ?」

「は、い…わかりません……」

「しかしおまえさんは、鈍感だねぇ〜」

少し笑顔になったマスターが続ける。

「今日なぁ、お姉さんが来たのは何故だかわかるかい?」

早くも二杯目のお茶を飲みはじめたマスター。無言でいる達也。

「で、おまえさんのほうは、この地に何かの用事があってきたのかい?」

「……いえ、そういう訳では………」

明らかに動揺した達也、手持ち無沙汰をごまかすため、お茶を二度飲みした。

「あのなぁ、今年のまだ残暑が残る九月の半ばににな、知り合いの住職が、こんな話しをしてきたんだよ。」

突然そういいながら、マスターは葉巻を点けた。

「町外から、うちの敷地にお墓をおきたいってよ。しかしおったまげだな〜。どうしてもっていうから、承諾したんだよ。理由がなかなか素敵な話だったがやなあ、珍しいことだけどよ、」

達也は、いきなり始まったマスターのよく判らない話しが、疲れもあってか、あまり解釈出来なかった。