恋の終わりは、映画のエンドロールに似ている。


まるでフィルムを止めるように、目蓋をそっと閉じた。
あぁこのまま、この恋は終わりを告げるのだ。
儚げな音楽と共に、走馬燈のようなシーンを流して。


エンドロールが始まれば、物語は決して進まない。
涙が出るほどの愛しさも、身が切れるような悲しみも、全てひとつのフィルムに閉じ込められ、終焉を迎える。
そうして思い出される日まで、薄暗く埃の被った部屋で、誰に知られることもなく眠るのだ。