楓や銀杏の葉っぱが赤や黄色や茶色に染まるこの街の風景が紬は好きでした、
コパンが定休日のとある日曜日 紬はおつかいの帰りに古本屋に入り、英字辞典を見つけていると紅葉した楓の葉っぱのような落ち着いた赤い色の表紙の本に目が止まりました。

紬がその本を取ろうとしたその時、同じタイミングでその本に手を伸ばした人と手がぶつかりそうになりました
紬は「あっごめんなさい!」と謝りふとその人の顔を見ると育ちの良さそうな青年だった
青年「いえ、こちらこそ大丈夫でしたか?」
紬「はい··」
するとその青年は赤い表紙の本を取って紬の目の前に差し出した
青年「はい、どうぞ」
紬「いっいいえ!いいんです!私はその··ただ見てただけなので··」
青年「いいから、これは君が先に見つけたんだから君が買うべきだよ」
紬「いいえ、私··本当に···今日はその本を買えるほどのお金持ってきてないので、また今度にします!」
すると青年は紬に爽やかな笑みを向けると言った 青年「ちょっと待ってて?」
紬「えっ?は、はぁ··」