「なにしてるんですか?」 平然を装う。 今声震えてたの気づかれたかな。 怪しまれてないかな。 そんな不安がぽろぽろとこぼれ 声をかけたことを少し後悔する。 案の定、彼女は突然声を掛けられたことに 驚いたのだろう。 目をまん丸にして僕を見ていた。 「あの、大丈夫ですか?」 「え、あ、、はい、、」 驚いている顔もかわいくて思わず見とれてしまう。 大学生らしき彼女は、絶妙な配色で流行りの服を着こなし、茶色に染まった長い髪がくるりと胸元で巻かれていた。