そこには先約がいた。 でもそんなことはもはやどうでもよかった。 僕が驚いたのは、 そこに毎日頭から離れなかった コンビニ店員の女の子がいたからだ。 急に感じたことのないような嬉しさが込み上げ それと同時にドキドキと胸が高鳴る。 ベンチに座る彼女は 陽だまりの中でうとうとと今にも眠りにおちそうだった。 その姿がかわいくてずっと見ていたいと思った。 もっと近くで顔を見たい。 声が聞きたい。 名前を知りたい。 隣に行きたい。 そんな気持ちが溢れ出て 僕は柄にもなく声を掛けることにした。