公園でスケッチブックを開いて絵を描くグレーの髪の画家の写真、泣きじゃくる患者に優しく触れる金髪の精神科医の写真、カフェでケーキと紅茶を楽しむアルビノの男性の写真、恋人と楽しそうに買い物デートをするふんわりとしたロングヘアーの女性の写真、獣医学の参考書を買っている金髪の男性の写真、そして無表情ながらも警戒するような目で辺りを見回すブラウンの髪の女性の写真ーーー。

「平和ボケした奴らばっかりだな。まあ、この女は違うようだけど……」

ブラウンの髪に赤い瞳を持ったその女性の写真を男性はゆっくりと撫でる。パソコンの硬い感触だけが指に残った。

「さて、どうなるか楽しみだ!」

男性は楽しそうに笑う。それはまるで、幼い子どもが家族旅行を目前に控えて胸を躍らせているような無邪気なものだった。



特殊捜査チームの一員であるフィオナ・カモミールは、今日も特殊捜査チームで調査を行うために家を出る。向かうのはもちろん、特殊捜査チームの部屋だ。

「フィオナ、一緒に行こう!」