よくよく見てみると、机は和のものだった。




なんで!?



私がいじめられるのは‥‥‥、まだ、わかる。

だって私は『茜をいじめた』って事になっているから。



でも、和は関係なんてない!!



なのにどうして!?


「和ちゃんって、いつも平野さんと一緒にいるし、案外二人で仲良く茜ちゃんのこといじめたんじゃない?」


「あ〜、ありえそう。」


「ってかいつも無表情で木原さんキモいな〜って前から思ってた。」


「それな!『あなたたちとは違う』みたいな感じ、ムカついてたんだよね。」


「どうせ、こいつらが__、」



違う‥‥‥、私のせい、私のせいなんだ‥‥‥!!



和をこんな目に合わせているのは!!




私を傷つけるため、私の友達()を傷つけてるんだ!!





なんて、卑怯な‥‥‥。



ごめん。和。

私が上手く教室で立ち回れなかったから‥‥‥!!




「和っ‥‥‥。」





思わず彼女に近寄って、その手を取った。





「ごめん‥‥‥!!こんなつもりじゃ‥‥‥!!」





そう、言って__、







「触んないで。」


「‥‥‥え?」





和‥‥‥?






え、和、和が、和が私の、私の、手を、

‥‥‥はらい、のけた‥‥‥。





思わず彼女の顔見た。

その顔に、写っていた表情を見て、私は声が出なくなった。






「平野さん、ホント使えない。茜へのいじめ、上手く行ってないじゃない。」


「‥‥‥。」


「計画立てたの平野さんなんだから、平野さんが責任取ってよね。」






‥‥‥彼女は別人、だった。







いつもの無表情は鳴りをひそめ、冷酷な表情を隠しもせず、ただ私を見下していた。




そんな彼女の様子に若干引いてるクラスメイトは、我に返ったかのように授業の準備を仕出した。






「和‥‥‥?」





かろうじて出せたその言葉に、和は薄く笑った。





「まだ友達とか思っているの?あんたのこと、家畜にしか思ってないから。」


「‥‥‥。」





和‥‥‥?

どう、したの‥‥‥?


”計画”‥‥‥?”責任”‥‥‥?



一体どういうこと!?