私は今までの経緯について洗いざらい話した。
小田巻くんに自分が『犯人だ』、『犯人』じゃないって言われたこと。
委員長の浮気?現場をみたこと。
小田巻くんに『幸せ』にと言われたこと。
そして‥‥‥、彼の部屋で私の大量の写真をみたこと。
「つまるところ、小田巻くんが変なウワサを流した犯人だって思ってるってこと?」
「うん。まあ‥‥‥。」
「そっか‥‥‥。」
「私、小田巻くんのこと、信じてたの。」
「でも、委員長に連れて行かれて見た彼の部屋にはすみれの盗撮写真がいっぱいだったと。」
「うん‥‥‥。」
「‥‥‥多分、ここからはすみれ次第。」
「えっ?私‥‥‥、次第?」
「今までの話をみると、全部中心にはすみれがいた。となればすみれがこの状況を動かして最善を尽くさなきゃ。」
「なる、ほど‥‥‥?」
「すみれ次第なの。」
そう言われて、私はうつむいてしまう。
私は、何がしたいのか。
この状況を動かして、なにがしたいの‥‥‥?
普通の、それこそ元の日常に戻りたい?
あの平凡な。
いや、
私は、私は。
「小田巻くんのこと、知りたい‥‥‥。笑顔にしたい。」
怖くて恐ろしい小田巻くん。
でも、
なにか私は誤解しているんじゃないかなって思ってしまう。
『幸せに』
って言った彼が、こんなことするはずがないような‥‥‥。そんな気がする。
それに、あの部屋はホントに小田巻くんのものかも知らないのに、
小田巻くんを疑うのは失礼だよね。
「分かった。私は協力する。」
「ありがとう。和。」
とりあえず‥‥‥。
小田巻くんに話を聞いてみようかな。
あのときの真意を。