「えっ‥‥‥?」






違和感は確かにあった。





朝、やけにクラスがザワザワしているな、とか。


先生たちが慌ただしそうにしてただとか。




でも、まさか、






__小田巻くんが学校に来ているだなんて!!







8日間ぐらい行方不明だったのにしな〜っと帰っていて、少し呆れた。



それと同時に思うことが2つあった。



一つはあの委員長の誤魔化そうとしていたように感じていたのは、どうやら誤解だったみたいということ。





だってたったの8日目で帰ってくるんだよ?


きっと自分で姿を消したに決まっている。






2つ目は小田巻くんへの恐怖。



これが怖い。



彼が裏であんなこと(やばい盗撮)をしていたなんて‥‥‥。



でも、全ての辻褄(つじつま)が合ってしまう。




今までのこと、全部が私の気を引くためと考えると‥‥‥。



そう思うと、みんなにはあまり表情を出さないのに私に対してだけ表情を出していた、という事実が怖くなってくる。




とにかく、もう関わらないようにしよう。





委員長もそう言いたかったんだろうな。きっと。


あんな部屋を見せた意図がわかってきた。



私に危機感が足りず、小田巻くんの行方不明なんて危なそうなことに首を突っ込もうとしていたから。





なるほど‥‥‥。



委員長はやっぱりいい人だね。






そう思っていたときだった。






「ねえ、すみれ。話をしてもいい?」





無表情に不安を見え隠れさせながら聞く友人に、私は答えた。







「うん‥‥‥。和。」






それは和、だった。