__放課後。



「すみれちゃん。」

「何?どうしたの?」


小田巻くん‥‥‥?

何か用なのかな?

早く行きたい‥‥‥。

彼のもとへ‥‥‥。




「ちょっと時間、いい?」

「ダメ。早くして。大和くんのところに行きたいから。」

「っ!!何で‥‥‥。」

「何で?何?」

「君は幸せそうじゃない‥‥‥!?」

「何を言っているの?」



私は幸せに決まっている。


例の噂も落ち着いたみたいだし、イジメも特になかったし、

それもこれも全部、




「大和くんのおかげ、んぐっ!?」

「やめてくれ‥‥‥。もう!ニセモノの幸せでいないでくれ‥‥‥!」




い、いきなり手で口を封じられた‥‥‥。


っていうか、




「ニセモノって何!?私の幸せは私が決める!」

「それは、本当に自分が決めたこと、なのか‥‥‥。」

「どういうこと?そんなの当たり前に、」

決めさせられたんじゃなくて(・・・・・・・・・・・・・)!?委員長に!!」




私は、決めさせられた‥‥‥?

幸せを?

大和くんに!?




「何デマ言ってんの!?」




そもそも幸せを奪った噂を流したのはそっちだし、認めたでしょ!?

『自分が犯人』って!!


そんなこと言う人の話なんて聞いちゃいけなかった。

やっぱり私、あなたのことキライ。


私の幸せをまた‥‥‥!




「まあ、そう、だよな。そう、なるよな‥‥‥。全部、俺が悪いもんな。」

「‥‥‥今更でしょ?」

「ごめん。」

「謝ったって、おそいよ。」

「俺があんなことをしたなんて、すみれちゃんは傷ついたよね。ホントごめん‥‥‥。さっきの言った言葉もデリカシーがなかった。悪かった。だけど、」

「だけど?」

「だけど、一つ頼み事があるんだ!!」

「はあ!?」




この期に及んで!?






「俺と屋上まで来てくれ!!」