『ねえ、平野さん。俺と付き合ってよ。』


ああ‥‥‥、またあの夢‥‥‥。


それに気がついても私は止まれず、

過去にした通り左の目尻の黒子(ほくろ)が特徴のクラスメイトをふった。



そうして、教室に入る。


するとあるのはボロボロな机に悪口のオンパレード。

教科書はどこかへ行っていて、ノートは破れてる。


『あんな地味な子があの人をふるなんて‥‥‥。』

『ホント生意気。』


やめて‥‥‥、やめてよ!!


何度叫んでも繰り返される罵詈雑言。


『ねえ、平野さん。』


私にふられて、みんなの人気者で、そしてイジメの主犯である彼が私の耳元で言う。






『君が俺をふったのがいけないんだよ?』








「はぁ‥‥‥!はぁ‥‥‥!」


また見ちゃった‥‥‥。


あのとき(・・・・)の夢。

中学のときに何度もうなされた夢。


この夢を見ると、汗でベッドがベチャベチャになるし、気分も下がる。


久々に見たのは、多分茜に嫌われて、それで‥‥‥。


あの黒子男‥‥‥、佐々木なんて思い出したくもないのに!!


最近見なくて、ようやく開放されたと思った夢に気分が落ち込む。


「誰か、助けて‥‥‥。」

馬鹿みたいなお願いだな‥‥‥。