もしかして好きな人の好きな人って私!?

っていうか知ってたの!?小田巻くんと私の関係!!


小田巻くんの愛は重いし、控えめに言って危ない人だしやめたほうがいいよ‥‥‥?

なんて言えるはずがないし!!


「お、小田巻くんってこと、だよ、ね‥‥‥?」


一応聞いてみるけど‥‥‥。


「まあ、そうなりますよね。」



うわぁ‥‥‥!!

なんて言えばいいんだろう!!


ってこれ、よくよく考えたら三角関係じゃん!!

マジか‥‥‥。



「えっと、この後告白しようとしてるなら二人っきりにした方がいいよね?」

「そうですね。気遣っていただき、ありがとうございます。」



どういう心情で茜はこうやって言っているんだろう‥‥‥。

なんかとてつもなく心が痛いよ‥‥‥。


だけど、私にできることなんてこのぐらい、だもんね。



「ねえ、すみれさん。」

「何?」

「すみれさんは小田巻くんのこと好き、ではありませんよね?」

「うん!当たり前じゃん!!」



本当は好きだったとしてもこの状況では言えないな‥‥‥。



「それはよかったです。」



本当に茜は‥‥‥、小田巻くんのこと好きなのかな?

確かに前に小田巻くんのことを聞いたとき、たくさん情報を持ってたけど‥‥‥。


でも、なんだか苦しそうにも見えるんだ‥‥‥。今の茜は。



「本当に‥‥‥、告白するの?」

「ええ。覚悟は決めました。」

「そっか‥‥‥。」



でも、茜の決めたことを応援するのが友達、だよね?


でも‥‥‥。


そんなことを悩んでいると、あっという間に観覧車は一周してしまい、

私達はそれから一言も交わさずに降りていった。













「それじゃあ、解散、だね。」

「そうね。もう二度と会いたくないわ。小田巻。」

「こっちも願い下げだ。」

「まあまあ皆さん‥‥‥。」


遊園地から出てきた私達は解散することとなった。


「じゃあ、私と和は一緒に帰るから。」

「え、じゃあ俺も一緒に帰る!!」

「小田巻くんは駄目。茜を送っていって。女の子一人は危ないし。」


これで‥‥‥、いいんだよね?茜。


彼女は『ありがとう』というように微笑んでいた。


「ねえ、小田巻くん。少し話もありますし、一緒に帰りませんか?」

「‥‥‥分かった。」

「じゃあね。二人とも。」


上手くいってよかった‥‥‥!

小田巻くんがごねりそうでハラハラしちゃったな‥‥‥。


「さようなら。すみれさん、和さん。」

「じゃあね。すみれちゃん!」

「ちょっと!!私は!?小田巻!!」


まあ、そんなこんなで私は和と帰ることとなったけど‥‥‥、

やっぱり気になる!!




少し私達が歩いたところで止まる。

「ねえ、すみれ。何かあっちの二人にあるの?」

「えっ!?い、いや‥‥‥。」

「嘘つかないで。すみれ、さっきからそわそわしてる。」

「マジ?」

「うん。行ってきなよ。私はお母さんに迎えに来てもらうから。」

「う〜ん。」


部外者の私が行っていいものなのかな‥‥‥?


「あのさ、すみれは自分のしたいことに忠実になりなよ。」

「えっ?」


したいこと?


「すみれはいつも私達のことを気遣ってくれてるけど、その代わり自分のしたいようにできてないじゃん。
そんなのってアホらしいと思う。
人を尊重するのも大事だけど、まずは自分のことから尊重しないと絶対後悔するよ。」


「和‥‥‥。」


自分のしたいように、か‥‥‥!!


「分かった!!ありがとう!!和!!」

「分かった!!いいから早く行って!!」


和の言葉が胸に響いた。


私が今からすることは間違っていると思う。


でも、やっぱり行かなきゃ後悔する気がする!!