「お待たせしてすみません!
 ってあれ?何しているのですか?和さん、すみれさん、それに‥‥‥、小田巻くん。」

「あ、茜!!」


助かったー!!

喧嘩している二人の隣でぼっちしてるの、なかなか辛いから良かった!!


色々カオスな状態に不思議そうな顔をしながら彼女は口を開いた。



「とにかく行きますよ?三人とも。」

「へっ?三人?二人じゃなくて?」



私の目には和と茜しか見えてないけど?


もう一人って小田巻くん以外見えないけど‥‥‥?




「ご冗談を。すみれさん。あなたと和と小田巻くんの三人ではありませんか。」

「ハハハ‥‥‥。冗談にしてもきついな‥‥‥。ホント。
 小田巻くんを連れて行くなんてあるわけないじゃん。たまたまね?たまたまさっき会っただけだよ?それにそんなの小田巻くんに悪いでしょ?」

「えっ?俺行けるなら大歓迎だよ!!」




あなた(小田巻くん)は黙ってて!!


それ言うと茜に『どんな関係だろう?』って思われちゃうでしょ!?


そうなるとひょんなことから小田巻くんが告白したことを女子が知って、

恨みを買うことにつながるかも‥‥‥!?


それはいきすぎで、茜はそんなこと知っても言わないと思うけど、

やっぱり万が一ってあるし。


私の平凡な人生を守るために念を入れなければならない。友達でも!!


とはいっても罪悪感はあるよ?もちろん。

だから内心で謝っておく!!


ごめんね?和、茜。本当のこと言えなくて‥‥‥!!




「あっ、言っていなかったですね。すみません。先日、小田巻くんが私達と遊園地へ行きたいとおっしゃって。」


高速で私の頭の中を駆け巡っていた言葉たちがストップした。


「「はぁ!?」」


茜が来てから(小田巻くんと何故かにらみ合いをしていたため)静かだった和が怒声を上げた。


ついでに私も言った。

シンプルに小田巻くんにムカついたから。

ついてこないでよ!!友達と遊ぶときに!!

それに、そんなことしたら私達の関係バレるでしょ!?


「ふざけないで。小田巻。あんたどんだけ図太いのよ。キモい。早く帰りなさいよ。」



私も同感だけど、

なんか普段ツンツンしてる和のツンツン度合いが激しくなってる‥‥‥。


「はぁ‥‥‥、行きたくないなら帰ればいいよ。その代わりお前の分まで遊ぶから。すみれちゃんと。」


そして小田巻くんもなんか冷たすぎて怖い!!

あと帰るのは小田巻くんの方だと思う!!



「すみれ『ちゃん』!?キモッ!!すみれのこと男子が『ちゃん』付けとかキモい!!すみれに謝りなさいよ!!」

「お前こそ常日頃すみれちゃんにベタベタしやがって‥‥‥!!」

「女の子同士の特権だけど?駄目なの?」

「羨ましいんだよ!」

「はんっ。醜い嫉妬ね。」




「‥‥‥すみれさん。先に言ってましょう。」

「そうだね。」

なんか見てたら疲れたので、先に茜と行ってよ‥‥‥。

何であの二人あんなに仲悪いの‥‥‥?