「すみれさん、今日は顔色が良さそうでよかったです。」

「心配事が少し楽になったからね。気にしてくれてありがとう、茜。」

「顔色悪かったの?ふ〜ん。」


翌日、私は昨日・一昨日と比べたら大分元気になった。


というものの、昨日のあの後に私が説教、じゃなくて説得を試みたら


『学校では用事があるとき以外話さない。』


というルールを作ることができた。


粘りに粘った結果がこれ。

ここまで行き着くにも大変だったな〜と思い返しながら、

(あかね)、私、(のどか)の三人で移動教室をしている。


私の体調の話になって

茜は私の顔色に安堵して、

和は興味なさげだけど、ホントは気にしているのか少し心配そうな顔をしている。


あまり心配はかけたくないけど、心配してもらうとちょっぴり嬉しい。



「そういえばですね、日曜日の予定って空いていますか?」

「日曜日?空いてると思うけど‥‥‥。」



私達三人は部活をしていないから、基本的に休日は暇。



「私も、大丈夫。」

「和さんも大丈夫そうですか。では、遊園地に行きませんか?」

「遊園地?」



嬉しそうな茜に和が首をかしげた。



「はい。前から皆さんと一緒に行きたい、と思っておりまして。」

「いいじゃん!行こうよ!!和!!」

「分かった。おやつは何円まで?フルーツはおやつに入る?」



和は分かりづらいかもしれないけど、とっても楽しみにしている様子。

(ただ『遠足じゃないよ』っていうツッコミは入れないよ?和?)


茜もニコニコと楽しそうに笑った。



「市街地からちょっと離れたところにある遊園地でしょ?茜?」

「はい。そこです。」

「ちょっと!無視しないで!すみれ!茜!」

「ごめんごめん。」

「ごめんなさい?和さん。」



こうやって私達の遊園地行きは決まった。