付き合うとか、本当に…?


『嬉しいです。私も先生の側に…いたい。でも、そんなに待ってくれるんですか?私なんかのために…』


『そういう言い方はやめなさい。私なんかのためにって、陽愛は…素敵な女性じゃないか』


優しいお説教。


目と目が合う。


唇と唇が…近づいて…


本当に…


軽くだけど、先生とほっぺじゃないキスをした。


照れ過ぎてダメだ…


『卒業するまでは、こうやって時々会おう。キス以上は…その時まで我慢だな。それまでは勉強頑張ろ。ハリウッドで活躍する夢を叶えるんだろ』


『覚えててくれたんですか?』


『当たり前だ。懇談の時に真剣に言ってた。君がハリウッドに行くなら、俺も本場の英語を学びに一緒に行きたい。向こうで教師をしてもいいと思ってるから』


そう言って少し微笑んだ。


『先生…そんなことまで…』


私はうなづきながら、また…泣いてしまった。


先生、優し過ぎるよ。


私達は、それからもうしばらく美しい夜景を見つめた。


手と手を…繋ぎながら。