あれ?


私…ちょっとムキになってる?


そんなこと言って、先生を困らせてどうするのよ。


嫌われちゃうよ。


あっ、そっか、その前に好かれてもないんだった…


本当にバカだよね、私。


『こんな風に他の生徒と話すなんて想像出来ない』


『えっ?』


『陽愛だから…こうしてる』


先生?


それって…どういう意味?


五十嵐先生は、横にいる私を見た。


その目は私を捉えて離さず、私も視線を外せなかった。


先生と見つめ合う、嘘みたいなこの時間がしばらく流れ…


『陽愛だからこうして会いたいと思った』


そう言って、先生は私を…ギュッと抱きしめた。


突然過ぎる想定外の行動に、私は戸惑いながらも嬉しくて、何が何だかわからなかった。


先生の体温はすごく熱くて…


私の体までそれを感じてたまらなく熱を帯びた。


『…先生、どうしたんですか?』