先生のその行動をみんなが一斉に見る。


私は苦笑いでごまかすけど、先生推しの女子達はちょっとこっちを睨んでる。


違うんだよ、私達はただのお隣さん同士なんだから。


でも、本当に先生は自分の立場をわかってない。


目の前にいるほぼ全員が、五十嵐先生か佑都推し。


私は今、肩身が狭い。


でも…


やっぱり、ちょっとだけ…嬉しい。


いいのかな、こんな私がそんな気持ちになっても。


とにかくクレープ屋は大盛況で、あっという間に次のグループと交代になった。


先生は、みんなの強い要望でまだ残ってくれて、私は佑都と2人で急いで優香のところに向かった。


軽音は体育館でコンサートをしてて、次の出番が優香達のバンドだった。


アニメの曲みたいで、有名な曲以外は正直私にはわからないんだけど、優香の声がめちゃくちゃ可愛くて本当に上手い。


クレープ屋とは反対に、ここは男子達が大勢集まってるな。


優香のバンドは1番人気だし、全員イケてるメンバーだからみんな盛り上がってる。


体育館は、本物のコンサート会場みたいになっていた。