きっと先生は、私が料理好きって知ってるから、お手伝いさんか母親?代わりにしてるんだろう。


それでも…ちょっと嬉しかった。


私なんかがこんなことしていいのかな?って思うけど、そういう関係なら…私も厚かましいなんて思わずに済む。


そう、ただのお手伝いさん。


お礼に英語を教えてもらえることも、私にしたら嬉しい申し出だったし。


確かに、私だけ特別扱いは気が引ける気もしたけど…


でも、これって、特別な関係?


体に触れたわけでもない、キスしたわけでもない。


ただ同じ部屋にいて話すだけの、変な関係じゃない関係…


もう、何が何だかわかんないよ。


私はクッションを抱えて、ソファに寝転んだ。


天井を見る。


そしたらすぐに先生の顔と優しい声が頭の中に浮かんだ。


すっごくすっごく鮮明に。


どうしようもないくらいの鼓動。


私は興奮状態のままで、今夜はしばらく眠れそうになかった。