『夜景…こんなに綺麗に見える場所で、陽愛と話せるなんて…』


え?


姿は見えない。


だけど、すぐ近くに先生を感じる…


『あ、あんまり学校では2人で話すなんてないですからね』


『そうだな。陽愛の周りにはいつも誰かがいて…』


佑都とか、優香とか…確かにいつも友達がいてくれて有難いって思ってる。


『でも、先生の周りにもいつだって女子がいますよね。先生は…人気があるから』


『陽愛はもう食事した?』


話をそらした?


『えっ、はい。さっき食べ終わりました。先生は食べましたか?』


『いや、まだ』


「誰かが作ってくれるんですか?」って…


聞きたいけど、聞けない。


『今日のメニューは何ですか?』


この質問なら大丈夫だよね。


『今日は…食事しないかも知れない』


『え?どうしてですか?お腹空きませんか?』


『空いてる。かなり』