憧れなんていう言葉で濁してきたけど、私の気持ちは…今、先生で溢れてるから。


でも…この自信の無さが邪魔して素直になれない。


本当、情けない。


私も…優香みたいに可愛かったらな。


どんなに願っても、それは叶いっこないもんね。


授業が終わって、私は塾に向かった。


佑都は…バスケだな。


いつも私が先に塾に行ってて、後で佑都が来るって感じ。


クタクタになってから勉強って、本当に大変だろうなって思う。


そんな中、愚痴も言わずに頑張ってる佑都は偉いよ。


努力してるとこあんまり見せないけど、やっぱり…頑張りやさんなんだ。


今日はちょっと来るのが遅いみたいだから、先に帰ろう。


たまにそんな時もある。


『陽愛!』


塾を出たら、佑都が走ってきた。


『どうしたの?そんなに慌てて』


『いや…お前に…渡したい物があって』


ずいぶん息を切らしてる。