『私は…英語じゃなくて、教えてくれる五十嵐先生が好き』


優香は目をキラキラさせて言った。


五十嵐先生のこと…


好きとか、憧れとか、ファンだとか…


前から言ってた。


それはもちろん知ってるんだけど…


『う、うん。そうだよね。優香は五十嵐先生推しだもんね。私も…』


『五十嵐先生の彼女になりたいな~』


私も先生が…


って、言いたかった。


たけど優香の大胆な発言に呆気なくかき消されて。


優香みたいな可愛い子に、私も先生に憧れてるなんて、恥ずかしくてずっと言えなくて。


先生も…もし優香に告白なんかされたら…


あっさりOKしちゃうのかな?


『五十嵐先生、人気あるもんね。私もね…』


その時、授業の始まりのチャイムが鳴った。


嘘…


また邪魔された。


タイミング悪すぎ。


やっぱり…言えないな。


先生のこと、好きだなんて。