お姉ちゃんの紗也も、お給料を結婚費用にとコツコツ頑張って貯めてて…


そこは親のお金をアテにしてなくて…偉いなって思う。


『ピンポン』


え!誰か来た!?


『うわ、お姉ちゃん出て~手が離せない』


食事を終えて後片付けの途中、誰かが訪ねてきた。


インターフォンの画面を確かめる紗也。


『ん?この人…ちゃんと顔が見えないな』


何か小声でブツブツ言いながらドアに向かった。


そして、数秒後、バタバタと足音が聞こえ、


『ちょっ、ちょっと陽愛!!た、大変!!大変だよ!』


って、紗也がすごい勢いでキッチンに飛び込んできて叫んだ。


『どうしたの?そんな慌てて』


『イ、イ、イケメン!超イケメンが来た!』


『え?イケメン?イケメンって…どこの?セールスマンか何か?』


って、こんな時間にセールスマンが来るわけないか。


だったら…誰?