confused me

優里に目を合わせる。
彼女は、僕の頬に手を添えた。


「んっ...んむっ...」


深い、深いキスだった。
僕の口の中の空気を持っていくかのような、吸うようなキス。

そんなキスに、僕は翻弄されていた。


「ゆ、り...？」


「...二年待ったご褒美、いいですよ」


そう言って彼女が僕の腰に手を回す。
そして、もう一度あのキスをした。


「優里...」


「残念ながら、私は戸籍がないので結婚は出来ませんが...もう17ですし、あなたを満たすことは出来る」


それは、いわゆる“誘惑”。
このまま彼女の全てを乱してしまいたい。

そんな欲望に襲われる。


「...いいですよ、もう。我慢せず、全て食べきってください」


そう言われて、僕は彼女を襲った。






きっとこの部屋に監禁されていたのは、僕だった。





-fin-