「...ここは、どこですか」


「...決まってるでしょ?君と僕の、新しいおうち。君、言ってたじゃないか。マンションとかじゃなくて、一軒家が欲しいって」


「どうやってここまで連れてきたんですか」


「ねぇ、どうしてそんなに質問ばっかりなの?...僕は、君がここに居る...その事実だけで幸せなのに、君は僕が君のそばにいることだけじゃ、満足出来ない?」


急にとち狂った目をして、手に力を入れる。
首が締まる。その息苦しさに、彼の手をつかもうとして、手が鎖に繋がれていることに気づく。


「僕はこんなに、こんなに君のこと愛してるのに」


首にかかっていた手を退けて、彼は私を抱きしめる。

十分なほどの酸素を吸うと、次第に落ち着いてきた。


「あの...」


「ごめんね、首...痛かったよね。大事にするって決めたのに、ごめんね」


「......あの、誰かと私、間違えてませんか」


「......え?」