「ねぇ、どうして後退りするの?逃げないって...逃げないって、言ったのに!!」


彼は私に覆い被さる。
そして、首を絞めた。


「あはっ、殺さないなんて結局無理だったんだよ...悪いのは全部君だ、君が、君が君が君が!!」


苦しさに悶えながら、何とか抵抗する。

このままじゃ、本当に殺されてしまう。
殺したいのは、私の方なのに。


「ふふ、逃げようだなんて思った君が悪いんだ。君が、大人しく僕のそばにいないから」


彼が笑って、力が弱まる。
そのすきに、何とか起き上がって彼を突き放した。


「っ、はぁ...はぁ...」


「そうだ...最後に、遺言だけ聞いてあげる。」


なんか言えよ、そう言って彼は、どこからかナイフを取りだし、喉に突き立てた。