またご飯を食べて、一緒にお風呂に入る。
髪を乾かしてもらいながら考える。

...香水、誰のなんだろうか。


私にあれだけ好きだとキスをして、重い愛を注いで、監禁しているのに。

それなのに、彼には別の女がいる?
ありえない。

というかそもそも、人を監禁しておきながら浮気とはいい度胸をしていると思う。

浮気性な人間でも、流石に引くレベルだろう。


「はい、乾いたよ」


「ありがとうございます」


「部屋に戻ろうか」


「......あの」


部屋に戻る前に彼の腕を掴む。
目をぱちぱちと瞬きさせる彼に、そっと抱きついた。


「っ.....か、かわいいすぎるよぉ...ひひっ、どうしたの、甘えん坊?」


くんくん、と匂いを嗅ぐ。
もう消えてないあの香水の匂い。

私の着ている服からも香る同じ匂いに、少し満足感を得た。