喧嘩をして、帰宅するようになってから鍵を開けてくれなくなったらしく…野宿状態。
公園で寝る事も、珍しくない日々。
でも、季節は冬で…凍える気温。
「死ぬと思ったし、多分その時は死を望んでいたと思う。」
そんなある日、
小学校で慶さんと出会い、施設に遊びに行った先で職員の人が謙人の体を見て即入所。
「遊ぶどころか事情聴取だよ」
慶さんが見つけてくれなかったら、謙人は今ここにいないかもしれないと思っただけで怖かった。
「本当に慶は恩人だと思う」
施設に入ってからは自然と喧嘩もなくなり、慶さんとひたすら遊んでいたらしい。
親戚の人は、
あれから会ってないし、「会いたくない」。
「多分、会ったらあの時の分殴ると思う」
『何歳で、施設出たの?』
「18歳に出ないといけないから、18歳で慶と出て大我の家に転がり込んだ」
『その分、今みんなここに来てるの?』
「そうかもな」
『もう家族だね』
「家族だな、ほとんど」
そういえる関係、素敵。
謙人を救ってくれて、感謝しかない…
それに、謙人に出会えた事に改めて感謝したい。